2010年8月30日月曜日

H.264 対 MPEG-4

Axis社と打ち合わせ中、彼らH.264はMPEG-4に比べ50%も使用帯域を抑え、いくつかのケースではそれ以上に効率がよくなっていると述べました。




なぜH.264はMPEG-4より効率がいいのでしょうか?

なぜH.264を人は心待ちにしているのでしょうか?



H.264の歴史

MPEG グループと ITU グループは、過去に独自の規格を作ろうとしていました。MPEG-1, MPEG-2 MPEG-4 のMPEG はコンシューマオーディエンスをターゲットに、ITUは H.261, H.263 でテレコム産業をターゲットにしていました。



MPEG 仕様はITUに比べ大きな自由度を持ちます: 例: どのように音声を圧縮するか、どのようにファイルへMPEG画像を保存するか、ピクチャ・オン・ピクチャエンコーディングなど



You might think H.264 はITUの生み出した単なるビデオ圧縮技術だと思っているかもしれませんが、H.264 は MPEG-4 AVC Part 10とも呼ばれています。一般的なMPEG-4 の正式名称はMPEG-4 Part 2です。



The reason why H.264 が2の名を持っている理由は、ITUとMPEGのビデオ専門家が協力し、Join Video Team を結成してH.26Lの開発をITUが続けているためです。これがH.264を以前のものと比べて非常に強力にしていると私は確信しています。



1996: ITU H.263 version 1発表

1998: ITU H.263 version 2発表

1998: ITUによりH.26L プロジェクト始動

1999: ISO MPEG-4 part 1発表

2001: ISO MPEG-4 part 2発表

2001: ITU VCEG + ISO MPEGによるJoin Video Team 結成

2003: ITU H.264 / ISO MPEG-4 Part 10 AVCのファーストバージョン発表





H.264の目的

MPEG-4 part 2はDVDの MPEG-2を置き換えるように作られているわけではなく、H.263 のように「転送」すること、もしくは比較的ローコスト(ファイルサイズ/帯域)でストアすることを目的に作られています。高ビットレート(6-8 Mbit/s)では、MPEG-4 part 2 はいまだ放送や映画産業に受け入れがたいアーティファクトを含み、そのため MPEG-2 が放送業界の標準として残っています。



H.264グループの代表権能はテレコムと放送産業界に適している柔軟な標準を作成することで、主な目的は以下のとおりです:



•ビデオ品質改善

•MPEG-4 part 2と比較して帯域を50%削減

•ハイデフビデオだけでなくインターネットストリーミング向けデザイン

•ロバストトランスミッションのビルトインサポートを含む



H.264 を強力にするのは?

H.263 と MPEG-4 part 2 仕様はいくつかの思想を共有します; 圧縮技術は殆ど同一です。実際最もシンプルなMPEG-4 ProfileであるShort Header はベーシックな H.263 ストリームです。



H.264 はいくつかの技術を完全に再開発しました。H.264の最も大きな改良はIntra Predictionです。MPEG-4 はI-Frameの圧縮が効率的ではなく、JPEG画像がI-Frameより帯域効率が上でした。Intra Predictionにより、反復的なパターンがブロック環境に基づいた予測ベクターにより効率的にエンコードされます。



モーションベクターは4x4xピクセルの精度で当てることが出来ます。8x4, 4x8, 8x8もサポートします。この柔軟性により、MPEG-4 part で最小の8x8に比べエンコーディングエラーを減らします。



CABAC (Context-based adaptive binary arithmetic coding)エントロピーコーダーは 9% から 14% ほどMPEG-4 part 2で使用されるCAVLC より効率的です。CAVLC は特定のH.264 プロファイルでまだサポートされていますし、CAVLCに比べCABAC はエンコードとデコードの際CPU負荷が高くなります。



To reduce the blocking effects seen with MPEG-4 part 2 の高圧縮レートでブロック効果を減らすには、全体的な画質を改善するデブロッキングフィルタをエンコーダで使用できます。





人気の高いH.264 プロファイル

ベースラインプロファイル:

• I-Frame と P-Frame のみ

• プログレッシブイメージ のみ。インターレースビデオサポートなし

• Redundant Slice

• CAVLC のみ

• リアルタイムアプリケーション向けローレイテンシー

• ビデオ監視産業で一般的に使用されています



メインプロファイル:

• I-Frame, P-Frame, B-Frame

• インターレースとプログレッシブイメージ

• CAVLC と CABACサポート

• 予測加重

• ハイレイテンシー

• CABAC ベースラインより高圧縮

• ベースラインよりCPU集約的

• 放送用ビデオ向けに開発されましたが後にハイプロファイルに置き換えられました



ハイプロファイル:

• ハイデフ用に設計されています

• I-Frame, P-Frame, B-Frame

• インターレースとプログレッシブイメージ

• CAVLC と CABACサポート

• ハイレイテンシー

• カラーディストーションを最小化するためにCr と Cb コントロールを分離

• CPU 集約的

• HDVD と Blue-ray、いくつかのIPTV.





セキュリティ産業でのH.264

この段階で私が見てきたH.264 IP カメラ(Axis, Sony, Arecont, IQEye)の多くはH.264 ベースラインで、セキュリティ産業には十分な機能を持ちます。



もしIPカメラの購入を考えている場合、エンコーディングプロセスより、コーデック仕様(H.264, MPEG-4)がエンコーディングプロセスを定義するのではなく、ビデオでコーダのフォーマットを定義するものだと覚えていたほうがよいでしょう。そのため、エンコーダの品質はメーカーごとに大きく異なります; H.264の実装具合が低いと、MPEG-4 part-2 エンコーダ/IP カメラのほうが効率がよい場合があります。



この記事がH.264を知るための指針になれば幸いです。その他H.264については、こちらの記事もご覧ください。



もしH.264をより詳しく知りたい場合は、以下の本をお勧めします:

The H.264 Advanced Video Compression Standard by Iain E Richardson

Jo

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